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リーグ開幕から2週間遅れてしまったけれど、23日(2008年3月23日)のサガン鳥栖戦で今季初めて試合に出場できた。痛めていた右脚の状態が良くなって、メンバー入りが決まったのは2日前。ウオーミングアップのときは少し痛みがあったのに、ピッチに入ったら不思議と消えていた。思った以上に走れたし、ドリブルで勝負を仕掛けられたのも良かった。
ピンチもあったけれど、結果は0-0。苦しい展開でも無失点に抑えられたのは収穫だ。J2で優勝した2006年がそうだったように、劣勢でもゴールを許さない試合を続けていけば、相手が勝手にいろいろ考えてくれる。前半に1-0でリードされたら追いつけないんじゃないか、と。そうやって焦ってくれれば、こちらは楽になる。
J1で最下位だった昨季はその逆で、先制点を奪われたらもう苦しいと思っていた。負けるときは、たいてい試合終了の前に自分の心が負けてしまっているものだ。今季はまだ4試合を終えたばかりだけれど、2勝2分けで2位。チームの雰囲気がすごくいい。都並敏史監督の熱い人柄もあって、みんなが一つにまとまっている。メンタル面や雰囲気はとても大切なんだ。
開幕2連敗でオジェック監督が解任された浦和レッズでは、選手が采配批判のような声を上げていたらしい。もちろん監督が決める戦術は大事だけれど、選手にもできることがあったはず。自分のプレーを振り返って、どこがいけなかったのか考えるのが先だ。状況が悪いときこそ、矛先を自分に向けなければ。外に向けるとチームが壊れてしまう。
成績が悪ければ監督がメディアにたたかれるけれど、もっと選手の責任についても論じるべきだ。審判について触れた前回の話と同じで、「あの選手のプレーがまずかった」と指摘するのも解説者やジャーナリストの仕事だろう。
イエスかノーで判断されるのがプロの世界。たたかれるうちが花だし、選手はそれを乗り越えて大きくなるものだ。批判に耐える強い精神を持っていなければ、上のレベルにはたどり着けない。日本代表になれる逸材といわれた選手が消えていったり、本当にビッグな選手が出てこないのは、そのあたりに理由があるんじゃないかな。