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監督交代後も横浜FCは6連敗で、ゴールは1つだけ。その間FWとして先発出場してきた僕としては当然、責任を感じている。
今週末のヴィッセル神戸戦(2007年10月20日)で勝てないと、他チームの結果次第でJ2降格が決まってしまう。残り6試合を勝ち続けても、残留争いのライバルが2勝すればアウト。非常に難しい状況に追い込まれてしまったけれど、こうなったのはクラブ全員の責任だ。誰一人、怠けることなく力を尽くしたのだから。
ただ、どんな結果になってもサッカーは続いていく。Jリーグも、横浜FCというクラブの歴史も。仮に残留できたとしても、また厳しい戦いが待っている。J2に落ちたら、過去にJ1経験のある多くのクラブを相手に昇格争いを勝ち抜くのは簡単じゃない。どこに身を置いていようが、楽に戦えることはない。実際、僕のプロ22年間はずっとそうだった。
ここまで28試合で3勝、勝ち点11というのは過去のJリーグの歴史をみても最低クラスの成績だ。それが僕らの実力。これは開き直りではなくて、この状況に陥ったことを受け止めて、残りの試合に臨むだけだ。戦いをやめることはできないし、したくない。
降格とかそういうことに関係なく、というと無責任に聞こえるかもしれないけれど、目の前の試合に全力を尽くすことの方が大事。これだけ負けているからヤジや批判を受けるのは仕方ない。できれば少しでも勝ってサポーターと喜び合える瞬間をつくり出したい。
ボールのバウンドが少し変化するだけで、得点できるかどうかが変わることがある。「あのとき決めていれば」という一つの失敗が後々になって響き、ほんの少しのズレが大きな結果の違いにつながる。それがサッカー、それが人生だろう。家を出るのが1分遅れるだけで、渋滞に巻き込まれてしまうのと同じ。逆に小さなきっかけから、良い方に転がることもある。
今までにサッカーで、喜びも苦しみやスランプも経験した。戦う舞台がJ1でもJ2でも、謙虚な姿勢や成長しようという気持ちが折れなければ、明るい未来があるはず。悪いことが続くのは、自分があきらめてしまっているとき。上を向いている限り、絶対にいいことがあるんだ。