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今週月曜日の朝、生まれて初めて街頭でビラ配りを経験した。目的は今月14日(2007年4月14日)の鹿島アントラーズ戦に7万人の観客を集めること。チームメートと一緒に練習場近くの駅前で、一人30枚ずつ配って来場を呼びかけた。
試合をする日産スタジアムは国内最大の7万2000人収容だから、3万人入ってもガラガラに見えてしまう。先日、同じ会場で日本-ペルーの代表戦があったが観客は6万人。それを考えると、7万人を集めるのがいかに大変か分かる。
ビラ配りは地味な作業だけれど、クラブを挙げて7万人を集めようという試みだから、選手も協力しないといけない。ただ、世間の人が受ける印象は様々だ。「頑張っているな」と好意的にとらえてくれる人だけじゃない。「安っぽいな」とか、「あのチームはそんなに困ってるんだ」とマイナスのイメージを持つ人もいるだろう。
僕は木曜日の早朝にテレビ番組でも試合をPRしたけれど、クラブのために安請け合いをしたわけじゃない。お客さんが集まらなかったら「カズが頑張ってもこの程度か」と思われて恥をかいてしまう。僕にはそんなリスクもある。だから必要性や方法について、クラブの担当者とじっくり話し合った上でビラ配りも引き受けた。やるからには一生懸命やって、意味のあるものにしたい。
本来、一番の集客策は魅力的なサッカーを披露すること。実力をつけて優勝戦線に加わればメディアにも取り上げられるし、隠れファンもスタジアムに足を運んでくれる。実際に昨年、J2で優勝したときは一気に観客数も増えた。
天気が悪いと客足が伸びないとか、駐車場が少ない会場は観客動員が振るわないという話を聞く。でもそれは全部言い訳。本当に面白い試合なら、どこでやっても満員になる。交通アクセスが悪かろうと雨が降ろうと、ワールドカップ(W杯)ならみんな見に行くでしょ。言い訳をする前に、魅力あるものをつくる努力をしなければ……。
横浜FCはまだ優勝争いに絡むような力を備えていないから、今回のような活動も必要になる。実際にどれだけのお客さんが来てくれるかは、当日になるまで分からない。まあキリのいいところで10万人(笑)くらい集まればいいね。