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J1で2試合目の横浜F・マリノス戦、横浜ダービーで初勝利を飾ることができた。粘り強く守り抜くウチらしい勝ち方だったし、自信にもなった。かと思えば、翌週の川崎フロンターレ戦(2007年3月17日)では0-6の大敗。自分たちの良い面をまったく出せなかった。
どちらの試合も今のチーム力が表れたんだろう。一つ勝ちホッとした部分、油断があったと言われても仕方ない。そこがJ1でトップクラスのチームと、昇格したばかりのチームの精神面の差なのかもしれない。これも勉強。7点差で負けなくてよかったくらいの前向きな気持ちも必要だ。
ただ、そういう僕もプロとして恥ずかしい気持ちはある。同じプロなのに6点も奪われて負けるのは情けないことだ。選手一人ひとりがそうした自覚を持って、自分の責任を感じなければいけない。監督がどうだとか、あの選手がどうだったとか他人のせいにするのが一番良くない。みんなそれぞれ足りなかった部分があるはずだ。
まず自分を省みること。それは多分、サッカーに限った話じゃない。「上司がちゃんとしてくれないから失敗した」とか、「僕はできるのに、あの人のせいで仕事がうまくいかない」と、常に誰かに責任をなすりつける人が会社にもいるんじゃないかな? そんな人と、「他人はともかく、自分のここがダメだった」と考える人の差は歴然と開いていくような気がする。
チームが勝ったことだけで、充実感が得られるわけじゃない。横浜F・マリノス戦で初勝利はうれしかったけれど、僕は後半途中で代えられたことが悔しかった。
自分の出来が良かった試合でも必ず反省点はある。その直後は余韻に浸っていても、家に帰って時間がたつと、あの場面でミスがあったと悔しさがわいてきたりする。しっかり反省できる人間がそろっている集団は強くなる。
どうすれば自分がレベルアップできるのか、常に考えないといけない。僕が横浜FCの若手に、ベテランを追い越すくらい伸びてほしいと願っているのも、彼らと切磋琢磨(せっさたくま)することで自分の力もアップするからだ。「人のため」であるのと同時に「自分のため」。それでチームは成長する。プロとはそういうものなんだ。