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いまやアスリートでなくても、みんなが健康に気を使って生きている。30年前にブラジルにいたころだったら、すき焼きを写真でみせたら「何だこの気味悪いのは」とバカにしていたのに、そのブラジル人が「和食は体にいい」と箸を使って和食をほお張るくらいだから。
とりわけサッカー選手ともなれば、ハリルホジッチ日本代表監督が求めるように「体脂肪率12%以下」が適正といわれている。競技ごとに理想の体脂肪率は違うだろうし、本人の体質・適性にも左右される。総じて体脂肪率のツケはどこかで払わされるもので、高すぎても低すぎてもケガにつながりやすい。要はどうであれ動けて走れればいいのだけど、いろんな観点を踏まえたうえで好ましい水準が12%以下なんだろう。
ただ問題になってくるのは測り方ね。率そのものの正確さを期すのなら3点法なりカプセルに入るなり、厳密に測定したほうがいい。僕も2年前に3点法で測ったら1ケタ台だった。
体重、体脂肪率にとどまらず、血糖値にまで手を広げ、血圧さえ毎朝測っていたころがある。血圧の高い・低いが数字で分かり、さあ自分はどうすればとトレーナーに聞いたら「どうしようもないです」「頭の中にだけ置いておいてください」と。血糖値に心拍数と、数字にとらわれすぎるときりがない。指標は大事だけれど、それらを目安としつつ、常に自分の基準値を把握しておくことだね。
サッカーの試合前にお風呂に入るのは良くない、とみなす文化の国がある。好ましい・好ましくないについての通説も、どこまで科学的なんだろうね。男と女の間のアレについてもそう。ワールドカップ(W杯)期間中はだめ・いいと、大会のたび議論になるでしょ。「その日のうちに寝るならOK」などと微妙な形で決着したりして。
何を食べるべきか、すごく気にしたころもあるけど、ある年代から必要以上には気にしなくなった。もちろん食事の時間帯は一定で、間食もせず、栄養管理は常に頭に入れている。でも基本的には好きなものを食べているかなあ。よく食べ、よく寝て、よく練習する、それがブラジルで教わった金言。やっぱり努力したらご褒美もあげないとね。たまにはラーメンをすするとか。我慢だけでなく、喜びもないと。