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2011年シーズン、横浜FCはJ2の18位に終わった。これが現実、力不足。「こんな成績ですみません」。こう言いがちになるけど、僕はそういう言葉は言いたくないし、これまでも使わないようにしてきた。ふがいない成績をたたかれ、罵声を浴びても仕方はない。ただ、プロが「ごめんなさい」と発言すべきときは、自分が怠け、努力をせず、いいかげんに日々を送ってきたときのはずだ。
目の届く限り横浜FCのメンバーはみんなまじめにやっていた。誠実に何とかしようとしていた。それでこの結果なのは力がないとしか言いようがない。結果を認める、責任も負う。でも謝るのは少し違う。謝るべきことのないよう、常に自分のできることを毎年すべてしてきたつもり。だから僕のサッカー人生に「すみません」の文字はない。
では謝るより何をするのか。「さらに自分を高めていくしかない」と、いつもそこへ行き着く。結果が出ないと必ず聞かれるのは「次はどう変えるのですか」。僕のスタンスは「オフだろうと自主トレだろうと、やるべきことを、いつも通りやる」。もちろんこの一年で「あの試合でこれしかできなかった、あれはできた」と頭で感じた部分があるから、やることの細部は変わる。でもそこへ向かう姿勢に変化はない。何十年も続けてきたことを、同じ信念でやる。どこも何も変わらない。
気持ちの限界は見えないし、思うに「本当の限界」なんて見られないんじゃないかな。そこにたどり着けた人は幸せかなとも思う。それこそ自分の求めてきたものじゃないのかなと。僕らが求めるのは「奇麗な辞め方」なんかじゃない。選手として一番いい時期ならとっくに過ぎているわけだから。でも自分はサッカーで勝負している自分が好きで。白黒をはっきりつけるこの仕事が好きで。ここで得る充実感、つまりサッカーが好きでやっていて。
「いつまでやるの」「ボロボロになるまで」――。じゃあ肉体も精神もボロボロになるところまで行ったら、その後生きていけんのかなとも正直思うけど、でもそれで楽しいんだよね。
個人的には30試合に出場できた。時間にして188分だった昨季とは中身が違う。でも今季の1,192分も僕に言わせりゃまだ少ない。もっと質を高めないとね。今年一年、みなさんお疲れさまでした。次にここで会うのは2月。限界も見えないですし、また頑張りますよ。