BOA SORTE KAZU

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BOA SORTE KAZU

“サッカー人として”  2006年04月11日(火)掲載

“サッカー人として”
2006年04月11日(火)掲載

強くなるための道程

 首位の柏レイソルを破っての4連勝で、チームのみんなが失っていた自信を取り戻してきた。実は僕自身も4連勝というのは以前所属していた京都サンガでもヴィッセル神戸でもなかった。試合内容も良くなってきたし、うれしい。


 いい順位につけて、自分のコンディションも上り調子。もちろんまだ序盤だけれど、先週末の柏戦は紛れもなく上位決戦。横浜FCは今まで優勝争いに絡んだことがないから、そんな緊張感を味わったことがない選手が多い。勝てば上へ行く、負ければ落ちるという状況。こういう経験を重ねることでチーム力は伸びていく。


 そうして階段を上がっていくと、どこかで必ず厳しい壁に突き当たる。でも、その悔しさがバネになる。例えばアビスパ福岡はJ2で惜しいところまでいって昇格できないという経験を経て、今年J1に復帰した。浦和レッズは2002年のヤマザキナビスコカップ決勝で鹿島アントラーズに負けて、そこから強くなった。翌年の決勝、同じカードで勝ったよね。


 相手チームが優勝カップを掲げる姿を下から見上げて、そこで初めて優勝と準優勝の違いを知る。優勝争いに加わるだけではだめだ、やっぱり勝たなければだめだと思い知らされるんだ。


 連勝していても、何かのきっかけで流れが変わってしまうこともある。4連勝するのは大変だけれど、4連敗するのは簡単。それが勝負の怖いところ。勝った後も過信せず、負けた後も下を向かず「今日は大事な試合だ」という意識を毎試合持てるかどうか。常に高いモチベーションで戦える選手こそが本当のプロフェッショナルで、それが出来るクラブが一流なんだ。


 勝てるチームになるとサポーターの目も厳しくなってくる。連敗したら激しいヤジも飛ぶ。それがまた選手を鍛える。レアル・マドリードやACミランもそう。彼らはそれを百年以上続けてきている。強いはずだよね。それと比べれば僕らは赤ん坊みたいなもの。選手もサポーターも一緒に歴史を作っていきたい。